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「以民促官」や中日関係改善を協議 北京で中日民間団体指導者会合
2006-04-02 00:00

 

 日本の日中友好7団体の会長と中国の関係民間団体の指導者は31日、北京で初めて一堂に会し、中日友好の大計について話し合った。「以民促官」(民によって官を促進すること)の役割をより積極的に生かせるようにして、青少年交流など各分野の交流を推進し、両国関係の改善と発展を促進すべきだとの点を、双方は一致して確認した。

 中国訪問中の日中友好7団体の会長と対外友好協会、中日友好協会、国際貿易促進委員会、中華全国青年連合会、中華全国婦女連合会、中華全国総工会(労組の全国組織)など中国側民間友好団体の責任者は同日午前、民間交流の強化と中日関係の改善について意見を交換した。

 日中友好7団体の会長がそろって訪中するのは今回が初めて。この7団体は、日本国際貿易促進協会、日中友好議員連盟、社団法人日中友好協会、日中文化交流協会、日中経済協会、日中協会、日中友好会館。

 中日友好協会の宋健・会長は「現在、中日両国の政治関係は困難な局面に直面しており、両国民の友好的感情が落ち込んでいることを憂慮している。民間友好は中日友好の伝統的な強みである」と指摘。また、双方の政治関係を改善するため、両国民間団体が共に努力し、両国政界の交流を促し、経済貿易交流を安定、発展させ、文化交流を強化し、青少年の往来を推進し、中日友好事業の後継者を育てるよう提案した。

 日本国際貿易促進協会会長の橋本龍太郎元首相は「両国関係が困難に直面し、国民感情が悪化している現状を克服するために最も重要なことは、双方が日中の3つの政治文書の原則を守り、歴史の教訓をくみ取り、未来志向の姿勢を貫いて日中関係を発展させることであると7団体は考えている」と語った。

 近年、日本の指導者はA級戦犯の位牌を合祀する靖国神社を連続して参拝し、日本軍国主義の侵略を受けたアジア各国人民の感情をひどく傷つけ、中日関係の深刻な悪化を招いた。対外友好協会の陳昊蘇会長は「靖国神社問題は中日両国の政治関係に影響を与える主な原因になっている。靖国神社以外にも中日両国が解決すべき問題はあるが、この問題を解決しなければ、残りの問題を解決することはできない」と指摘した。

 また「中国の指導者は一貫して未来志向の姿勢を貫き2国間の問題を処理しており、将来の交流と協力をより大切にしなければならない」と話した。

 陳会長は「文化によって信頼を促す」方針、「経済によって政治を促す」方針、「民によって官を促す」方針に沿って、文化交流、貿易経済協力、各種の民間往来を推進し、両国人民の相互信頼を深め、政治関係の改善を促すよう両国の民間団体に呼びかけた。

 両国民間団体の責任者は「政冷」が「経熱」にもたらしている衝撃に憂慮を表明した。中国は日本最大の貿易相手で、中国の外資利用額は日本からの導入額が2番目に多い。国際貿易促進委員会の万季飛会長は「貿易経済関係は中日関係の発展を支える重要な要素で、双方が今後も企業間の交流を促進し、日本の資金・技術・設備と中国の市場・労働力をリンクさせ、互恵とウィンウィン(共に勝者になること)を目指すよう希望する」と表明した。

 長期にわたり日中友好に尽力してきた日中友好協会の平山郁夫会長は「両国は若手記者の相互訪問など青年交流を推進し、相互理解を深めることを重視すべきだ」との考えを示した。敦煌芸術の研究について造詣(ぞうけい)の深い平山会長によると、中日韓3カ国は先ごろ、今後5年間に「シルクロード」沿線の文化遺産を保護する専門家100人を育成する協力計画をスタートさせた。平山氏は書道名品展や音楽界などの文化交流の相互開催を奨励した。

 日中協会の野田毅会長は「1965年の日本の青年400人の訪中と84年の日本の青年3000人の訪中は、いまでも鮮やかな記憶として私のなかに残っている」と語り、青年交流は日中の子々孫々にわたる友好を推進することにとって重要な意味をもっているとの考えを示した。

 中華全国青年連合会の周強・名誉主席は「中国側は日本側と共に努力し、両国若手記者による交流を促進し、両国の青年が好む共同植樹などの大型イベントを展開し、子々孫々にわたる友好を発展させるため貢献していきたい」と表明した。

 (北京3月31日発新華社)

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