日中友好の「周桜」、東京八王子で30年目の春
2006-04-11 00:00
4月9日の東京の空は澄み切っていた。同大学中国研究会の学生は、「周桜」の下で、来賓にこの桜の由来を紹介した。
創価大学の設立者である池田大作氏は、1930年に設立された宗教団体、創価学会の第3代会長。1971年、池田氏は公明党の代表団を率いて訪中。周恩来総理(当時)から熱烈な歓迎を受け、1972年の日中国交正常化の実現に役立った。
1974年12月、池田氏は再び中国を訪問し、がんで闘病中だった周総理と面会した。周総理が、自らが日本に留学した歳月を感慨深げに思い出すと、池田氏は「桜の花の咲く頃に日本にまた来て下さい」と招待した。周総理は「そうしたいものですが、恐らく実現は、難しいでしょう」と答えたという。周総理の言葉は、池田氏にとって忘れ難いものとなった。
1975年、創価大学は初めて、6人の中国人留学生を受け入れた。池田氏の提案で、中国人留学生は大学構内に周総理のために桜の苗を植えた。これが「周桜」である。しかし、周総理は結局、日本を再訪することはできなかった。1979年4月、桜の花がまた咲いた。周総理のトウ穎超夫人が、周総理に代わって思いを遂げた。池田氏は自ら、構内に「周夫妻桜」を植えた。
1年に1度の「周桜観賞会」は、創価大学恒例の文化行事となり、今年ですでに28回目だ。「周桜」と「周夫婦桜」は、創価大学に根を下ろし、中日友好の心も、学生達の心に深く根を下ろしている。(編集CS)
写真:植樹から30年経ち、すくすくと育った中日友好の「周桜」
「人民網日本語版」 2006年4月10日